はじめまして!
2016年11月1日より、(株)イニシャルサイトに入社いたしました「カッキー」と申します。
私の自己紹介も兼ねまして、記念すべき一本目のブログを書きたいと思います。
このイニシャルサイト営業部として、日々、WEB・インターネットという「テクノロジー」を考えるにあたり、自分の趣味である「旅」を絡め、旅で感じたテクノロジーの進化を私見たっぷりに考えてみたいと思います。
◆旅×WEB ~旅を通じてテクノロジーの進化を考察する~◆
私の趣味は、放浪一人旅です。
舞台は主にアジアです。
今から約15年前、2002年頃の学生時代に初めて東南アジア、インド・カンボジアなどを数ヶ月 一人旅をしました。
いわゆるバックパッカーです。
それ以来、期間は長期・短期ありますがコンスタントに旅へと出ています。
初めて旅に出た2002年からの約15年間、世界のインターネット・WEBは大きく進化しました。
それらに合わせて、私たちの旅のあり方も大きく変化しました。
その大きな存在は「スマホ」です。
近年、普及したスマホが「旅」を便利に変えました。
◆2002年と2016年。スマホの「登場以前」と「登場以後」の2つから、旅の変化を考えてみた◆
今回は、旅の変化を以下の2つの時代で比較を行ってみます。
①【スマホ登場以前】2002年・アナログ時代
インターネット時代前夜。スマホが存在せず、インターネットもまだあまり普及していないのアナログな時代。
主な通信手段、電話と手紙。
②【スマホ登場以後】2016年・スマホWifi時代
インターネットは当たり前、一人一人がスマホを持ち歩き、wifiにつながる時代。
①2002年 アナログ時代(渡航先・タイなど)
ガイドブック・地球の歩き方より
■2002年・時代背景
・インターネット・PCが一般家庭にも普及が始まったころ。
・ITバブルと呼ばれた時代。
・個人のブログやホームページなどもほとんどない時代。
・海外ではインターネットを使えるところは見つからず。
・その限られた情報の中での未知なる恐怖とワクワクがあるリアルドラゴンクエスト状態。
→2002年の主な出来事は(こちらを参照)
■携帯電話は、ガラケー
・海外では圏外で使用できないので自宅に置いていく。
・帰宅後に大量のメールと着信履歴が残っているというイベントがあり。(苦笑)
■出発前の情報源
・旅の情報は、主に書籍から。メインはガイドブック・地球の歩き方。
→地球の歩き方とは?(こちらを参照)
・日本の旅行代理店に現地の情報を聞いたりすることもあり。
■現地での通信
・インターネットは基本的に使えない。
・旅先での日本との連絡手段は、「国際電話」か「手紙」しかない。
・現地の電話屋さんから、家に国際電話をして安否連絡などを行う。
■出発後の情報源
・現地の旅人や、宿の方におすすめスポット情報を聞いて次の行き先を決めた。
・宿に雑記帳なる旅の方がなんでも書き込んでよいノートがあり、そこにも「○○最高でした!」など、おすすめスポットが書いてある。
・主な情報コミュニケーションは、会話と紙。
②2016年 スマホWifi時代(渡航先・インド、ネパール、タイなど)
スマホで現在地(デリー)の天気予報を見る
■2016年・時代背景
・インターネット網は世界では当たり前に張り巡らされており、加えて登場した携帯端末・スマートフォン(以下スマホ)。
・日本でのスマホ普及率は54%、約7,000万人。
→世界のスマホ普及率(こちらを参照)
・主要都市では当たり前に、日本でも世界でもWifi(無線LAN)が張り巡らされ、レストランやホテルでは無料で使用できる状態。
・情報があふれた中で、いつでもアクセスできる攻略サイトをみてクリアするドラゴンクエスト状態。
■出発前の情報源
・旅情報をキュレーションサイトか、FaceBookやInstagramなどのSNS、個人ブログから情報収集。
・ガイドブックの持ち運びは重いので、電子書籍(kindle)の地球の歩き方をスマホにダウンロードして持参。
■現地での通信
・Free Wifiがレストランや宿など、至る所でスマホと接続でき日本と同じようにLINEやFacebook、メールを使用可能。
・LINEの電話機能を使えば、無料で電話もテレビ電話もできる。
・Youtubeも見れ、移動中に本が読みたかったら現地でkindleをダウンロードすることもできる。
・現地からの航空券の手配もスマホで可能。
・旅人の交流でも変化があり、「Facebookアカウントを交換する」という連絡先のが名刺交換みたいなものがあり。
■出発後の情報源
・ひたすらスマホをWifiにつなげて、ネットを駆使し情報収集を行う。
・レストランで、一人でスマホの画面と無言で向き合っている異様な光景の旅人がたくさんいる。
■現地のビジネスの変化
・スマホ・Wifiの登場で見逃せないのは、海外の観光地でのビジネスの変化。個人のスマホと無料のWifiでインターネットは、事足りてしまうのでほとんどのインターネット屋は廃業。
・国際電話の需要も大きく減っている。
◆テクノロジーは、本当に旅に便利をもたらしたのか?◆
インド・バラナシのガンジス河
みなさんは、これら2つの時代「スマホ登場以前と以後」の変化をご覧になって何を感じましたでしょうか?
便利になった!
海外が身近になった!
と感じる人がいらっしゃるかと思います。
ただ一方で、「非日常」を求めて海外に旅に出たのにも関わらず、スマホ&Wifiの登場で「日常が常にそばにある」という、何ともいえない矛盾があります。
例えば、インドにいる時こんなことがありました。
インドのヒンドゥー教は牛を神様として、街にはたくさんの牛が歩いている。
私は、そのガンジス河のほとりで亡くなった人が火葬される様子を眺めていました。聖なる河・ガンジスのほとりで生と死が交錯する。
人間とは何か?生きるとは?死ぬとは?を考えていました。
そんな時に旅に出ているとも知らない友人から
「今家?これから焼肉行こうよ!」とLINEが来たりします。(…実際にあった話です)
つまり私たちは、どこにいても「日常を連れて歩く」ということが可能になりました。
しかし、連れて歩いているというよりも、「日常に強制的に連れられている」時があるのではないでしょうか?
もはや私たちは、そこから逃れられない難しい時代なのかもしれません。
その瞬間、その場所にいるというプレミアムな価値が希薄になってしまったと感じた瞬間でした。
どこにいてもスマホという日常を携帯して使っているつもりが、逆にそこに縛られる人も多いのではないかと思います。
便利である一方、世界のどこにいようが同じであるという、世界は旅という冒険を終わりにしたのかもしれません。
これからは「圏外」であることに価値を見出す時代へ
テクノロジーの発達は止められません。
日本にいようが海外にいようが、どこでも繋がることが可能です。もう過去に戻ることはできません。
私は思います。
これからの時代は、いかにそんな状況から逃げるか、いかに「繋がらないか」を考える時代にシフトするのではないでしょうか。
日本でも海外でも「圏外」という場所が価値を持つ時代が来るのではないかと思っています。
適時「つながらない」ことを人々は求めるのではないでしょうか?
圏外ビジネスの予感。
これからスマホで「圏外」の場所を検索するといった逆説的な時代が来たりするかもしれません。
飽和してしまった何気ない日常の不自由を感じ取り、先の時代の次なるニーズを感じ取る。
このイニシャルサイトでも、常にそういったアンテナを持ちつつ、新しいサービスを生み出せたらと思っています。
頑張ります!!
営業部・カッキー